1.不倫慰謝料の相場
不倫をした配偶者もしくは不倫相手に対する慰謝料の相場は以下の通りです。
慰謝料相場:50万円〜300万円
このように慰謝料の相場はあるものの、かなり幅がある数字になっています。
2.不倫慰謝料の算定要素
不倫慰謝料の金額は個別具体的なケースに応じて変わってきますが、以下のような要素が影響すると考えられています。
・結婚してから何年経っているか
・不倫をしたことによって、夫婦が離婚まで至ってしまったか
・不倫期間の長さや回数、内容等
・夫婦に子どもがいるかどうか
・不倫関係をもったことについてどちらが積極的だったか
・不倫をしていた人の職業
・不倫相手は他にいるかどうか
・不倫の他に嫌がらせ行為があったか否かとくに影響が大きいと考えられるのは、
・夫婦が結婚してから何年経っているか
・不倫をしたことによって、夫婦が離婚まで至ってしまったか
・不倫期間の長さや回数、内容等
・夫婦に子どもがいるかどうかの4つです。
結婚している期間が長ければ長いほど不倫によって婚姻関係を破たんさせてしまった責任は大きいといえます。
不倫によって夫婦関係に与えたダメージが大きければ大きいほど(たとえば離婚してしまった)、慰謝料の金額も多くなるでしょう。
一回限りの不倫よりも不倫期間が長いほど夫婦の婚姻関係に与えるダメージも大きく、慰謝料の金額も多くなるでしょう。
不倫によって家庭環境が崩壊してしまえば、その家庭にいる子どもの成長にも大きな影響を与えてしまうでしょう。そしてこのような要素も金額算定に影響を与えるでしょう。
3.不倫慰謝料算定例
それでは、具体的にどのような場合にいくら認定されているかみてみましょう。
不倫に関する裁判例は非常に多くあるため、ブログのほうでも随時記事をあげていきますのでそちらもご参照ください。ケース1(東京地判平成26年5月19日)
夫婦の婚姻期間:約16年
不倫の結果:夫婦は別居を開始した
子どもの有無:16歳と14歳の子どもがいる
不倫期間:約2年
慰謝料の金額:300万円ケース2(東京地判平成26年6月9日)
夫婦の婚姻期間:約3年半
不倫の結果:夫婦は別居を開始し、その後離婚訴訟となっている
子どもの有無:不明
不倫期間:約半年
慰謝料の金額:100万円ケース3(東京地判平成24年6月8日)
夫婦の婚姻期間:約19年
不倫の結果:変わらず
子どもの有無:18歳と14歳の子供がいる
不倫期間:約4年
特殊事情:不倫を開始する際、既婚者だと知っていたので、離婚後ならと断るも、もう離婚で話がついているからといわれて不倫を開始。ただ、その後、離婚する意思はないと知ったにもかかわらず交際を継続した
慰謝料の金額:50万円ケース4(東京地判平成23年6月7日)
夫婦の婚姻期間:約27年
不倫の結果:夫婦は別居を開始した
子どもの有無:26歳の子どもがいる
不倫期間:約2年
慰謝料の金額:150万円